Beautist Interview:メイク講師 松田 沙耶花 さん - サロコレCOM

Beautist Interview:メイク講師 松田 沙耶花 さん

Beautist Interview:メイク講師 松田 沙耶花 さん

「自分に自信が持てない」「変わりたいんだけど今は難しくて」。
誰もが口にしたことがある言葉ではないでしょうか。
「夢」を持ち続けた一人の女性が「夢を叶える」ために実践したこと。
今回はメイク講師の松田 沙耶花さんに、パワー溢れる「想い」を伺ってきました。

メイクで自分自身を好きになる努力が「前向きな生き方」の背中を押してくれることを伝えたい。

最高の情熱を注いだ夢。家族も友人も、地域の人も、みんなを喜ばせたいんです。

サロコレ編集部:現在のお仕事に至るまでの経歴を教えてください。

松田 沙耶花:元々、医療事務の仕事をしていました。結婚、出産を経て専業主婦になり、その間たっぷりと「どう生きたいのか」「どう社会に貢献できるのか」と人生について考えた末、メイクの道を選択しました。
2つのスクールを卒業後、現在は、十勝地方を中心に活動しています。
一般の方向けに「メイクの悩み」に特化したメイクレッスンや、企業向けのセミナー講師、メイクイベントの開催や、成人式や卒業式、婚礼のメイクに携わっています。

サロコレ編集部:専業主婦を経て、現在の活動までの「原動力」となったものは何だったのでしょう?

松田 沙耶花:「メイクを仕事にしたい」という気持ちが強くて、「主婦だからこういう道しかないんだ」という風に、選択肢を狭めてしまうのが嫌だったんです。ここで何かを変えないと今までと同じ道、自分の道は自分で開拓したいし、改めて「学びたい」という気持ちがとても強かったです。
夫に相談しましたが「一時的な興味ですぐ飽きるだろう」と反対されて…。だけどどうしても諦めきれませんでした。勝手にスクール申し込みをして、夫とすごく喧嘩しましたね。「わざわざお金をかけず、普通にパートをして、できることをやったらいいじゃん」って言われました(笑)。それでもメイクの仕事がやりたくて、そのまま強行しました。
一時的な感情ではないことを証明するために、子どもたちが小学校にあがるタイミングで「子どもの通学時間のみパートとして働いて、学費を自分で稼ぐ」と約束しました。

サロコレ編集部:家事、子育て、パート、メイクの勉強と、とても大変だったのでは?

松田 沙耶花:メイクスクールに通い初めてからは、月に一度、帯広から札幌に勉強をしに行きました。帯広には月2回、講師の方が来て、学べる機会があったので、月3回ですね。札幌へ行くときは、いつも始発の列車で行っていたので結構大変でした。一年間この生活をしましたが、充実していて楽しかったです。
「言ったからにはやるぞ!」という「自分との約束」ですね。負けず嫌いでもなく、誰かと比べるわけでもない、自分が「言ったからにはやらないと」と思っていました。「ここまでして、仕事にしなかったら負けだ!」と意地もありましたし必死でした。
でも、そこまでして学んだ甲斐があって、仕事にできている今は、夫も応援してくれるように変わってきましたね。

サロコレ編集部:自分自身に対して諦めなかった松田さんの強さを感じます。

松田 沙耶花:結果として、2つのスクールを卒業しました。現在好きな仕事ができているのは「反対されても諦めなかった」ことと「夫の支え」があることです。今こうして応援してくれていることに感謝し、日々お客様と向き合えています。
やりたいことを我慢しても「あの時はこうだったからできなかった」って、理由を付けて後悔すると思ったんです。でも「やりたいことができるようになる」状況って、いつ来るかも分からないし「やりたい気持ち」が一時的でないのなら、どんなことも言い訳にしないで行動した方がいいと思いました。
ここで何か変えないと、今までと同じ道。「できること」を探すだけではなく「自分が楽しんでやりたくて、誰かを喜ばせること」を開拓していきたいという気持ちが沸々と湧いてきました。
「後悔しちゃいけない」という想いがエネルギーに変わりましたね。

 

施術中の松田 沙耶花さん

人と比べることをやめる、メイクが教えてくれたこと。

サロコレ編集部:お仕事に対する「想い」を聞かせてください。

松田 沙耶花:「メイクさん」というと、ショーやモデルさんを相手にメイクをしているイメージだったので、一般の方がメイクを学ぶ機会ってないなって思ったんです。
私と同じように悩んでいる女性って沢山いるだろうなと思いましたが、メイクのことってみんな自己流。ないなら私がやろう!と思って、メイクの道に進むことを決めました。
また、多くの女性は、誰かからの何気ない言葉や、自分自身に謙虚になりすぎて、コンプレックスしか見えなくなり自信をなくしています。良いところだっていっぱいあるのに目がいかない。
メイクは自分を好きになるためのツールです。ほんの少し見た目が変わり「こんな顔もあるのね」と自分を丸ごと受け入れた時、自信が生まれ、表情が変わり、心が変わります。
ただのメイクではなく「心に響くメイク」があることをお伝えし、ワクワクする日が1日でも多くなる生き方をご提供したいと考えています。

サロコレ編集部:メイクを通した「生き方」や「マインド」を提案することは、ご自身の経験が活かされていることが多いのではないでしょうか?

松田 沙耶花:そうですね。何かきっかけがあったと思うのですが…「人と比べることをやめる」ことを、メイクが教えてくれたと思っています。自分らしくいることが一番大切で。
メイクを通して、心の豊かさにも繋がる生き方やマインドも伝えたいですし「自分の顔を鏡で見るのが楽しみ」だったり「メイクをするのが楽しくなる」と思っていただけたら嬉しいです。
二時間という、レッスンの限られた時間では、技術面を伝えるのが中心になり、多くを伝えることは難しいのですが、少しでも前向きな気持ちで過ごす時間が増えたらいいなと思っています。

サロコレ編集部:メイクレッスンの中で、心がけていることはありますか?

松田 沙耶花:前向きな言葉かけを意識しています。言葉って、人によって捉え方が違うから本当に大切で。お客様に対して、軽い気持ちで言葉を返すことはしないですし、自分がどこまで踏み込んでいいのかと常に考えています。ゆくゆくは心理学も学びたいですね。
わかりやすくお伝えすると、今までを否定せずに「今もとってもいい」と、現在を認めてもらって、さらに、メイクを習いに来てくださったことで「今までも良かったけど、こうしたらもっと良くなるよ!」とお伝えしています。
「こうしたい」「こうなりたい」希望はずっと持ち続けてよくて、大切なのは「今の自分を認めること」です。

サロコレ編集部:お客様の傾向で、共通していることはありますか?

松田 沙耶花:「メイクや自分に自信がない」「似合うメイクが分からない」という声をよく聞きます。
また「子育てが落ち着いたので自分磨きをしたい」「メイクをあまりしてこなかったが綺麗になりたい」「コンプレックスがあるが垢抜けたい」というお話も多いですね。

 

松田 沙耶花さん

あたたかい気持ちが伝染する社会を目指して。

サロコレ編集部:今後やりたいことを聞かせてください。

松田 沙耶花:メイクに付随した事業の幅を広げ、十勝の女性を活気づけ盛り上げたいと思っています。
メイクはただ隠すため、ただ化けるためにするものではなく、自分自身と深く向き合い認めることにより、「自分を愛すること」を助けてくれるものだと思っています。
そうすることで他人にも優しく接することができ、笑顔が増え、周りの人へも伝染していく。
だから綺麗になることを謙遜することなく、諦めることなく、もっとオープンに貪欲に自分を追求して、「綺麗になりたい」という気持ちをずっと持ち続けることの大切さを、メイクを通してお伝えしていきたいです。
素直な心を持った子どもたちが、親や大人が放った何気ない言葉でコンプレックスを持つことがないように、自己肯定感を下げることがないように、今後はそんなアプローチもしていきたいです。

専門家プロフィール

松田 沙耶花 Sayaka Matsuda
Make-up花mirror 代表 メイク講師

年齢を重ねていても、田舎に住んでいても、子供がいても、不安でも、本気にさえなれば自分次第でなんでも叶う。私にとってメイクはスイッチ。心に響くメイクをご提案します。

北海道知床斜里町出身 十勝在住

・2015年 嶋田ちあきメイクアップアカデミー ホームスタディコース 開始
・2017年 嶋田ちあきメイクアップアカデミー ホームスタディコース修了
さらに学びを深めるため
・札幌市にあるメイクスクールへ通学
・2018年 JMSメイクアップスペシャリスト認定取得