Beautist Interview:ネイリスト 藤本あやさん - サロコレCOM

Beautist Interview:ネイリスト 藤本あやさん

Beautist Interview:ネイリスト 藤本あやさん

「サロン」という場所へ行くとき「気合いを入れなければ!」と考えてめんどくさくなっちゃった…という経験はありませんか?「サロンに行くときは、かくあるべし」と考えすぎると、行動にブレーキがかかっちゃうんです。
「気軽にお話に行ったら素敵になれちゃった」そんな自然体な接客がとっても人気。ネイルサロンLibra(リブラ)の藤本あやさんにインタビューをしてきました。「つめ育」が気になっている方にも必見です!

とにかくネイルが好き!好きなことを仕事にしているだけなんです。

鏡を通さずに自分の目で見られる唯一のおしゃれ。

サロコレ編集部:ネイルの仕事を始めたきっかけを教えてください。

藤本あや:もともと、自分の爪にコンプレックスがありました。高校生くらいの時ですかね、爪が大きいことが嫌で、それを隠すために濃い色を塗っていました。今思えば逆に目立っていたんじゃないかと思いますが…。
高校を卒業して専門学校に進学し、そのまま就職。ネイルに関することはずっと独学で楽しんでいました。色々な職業を経験するなかで「ネイルに関することがやっぱり好きだな」と、その道に進むことを考え始めて、自分で道具を揃えてやっていたのですが、なかなか思うようにできなくて。
そんな時に、自分がお客さんとして通っていたネイルサロンにスクールがあることを知って「手に職を付けたい」と思い、スクールに通うことを決めました。働きながら、土日にスクールに通い勉強するというサイクル。出産後で子どもが小さかったこともあり、大変じゃない?と周りから言われることも多かったのですが、自分の好きなことなので、苦痛に感じることは全くなくって、楽しかったです。
資格取得後に、約7年のネイルサロン勤務を経て、2021年の9月に独立しました。

藤本あやさん

サロコレ編集部:このお仕事の魅力をはどんなところですか?

藤本あや:ネイルって「鏡を通さずに自分の目で見られる唯一のおしゃれ」なんです。
お顔のメイクや髪の毛、お洋服って、鏡を通さなければ見られないですよね。自分の目で見られる、鏡を通さずに見ることができるって、なんかいいなと思うんです。
あとは、「ネイルは心の処方箋」と仰る方がいて、本当にそうだなと感銘を受けました。ちょっと目線を下にやると、自分の爪が見えて、それがきれいな色や形、素敵なデザインだったら気分が少し上がりませんか?小さなことかもしれませんが、ネイルがそういう、あたたかい箇所であることも含め、このお仕事に魅了されています。

サロコレ編集部:サロンにいらっしゃるお客様のお悩みに共通点はありますか?

藤本あや:最近、ご自身のまつ毛をケアする「まつ育」が流行っているように、自分の爪をケアする「つめ育」が注目されています。せっかくきれいな爪にしたいのに、割れちゃったり欠けちゃったり、爪がもろくなってしまうトラブルで、家事をしている時に曲がってしまったり…
「ネイルをしなくても地爪をきれいにしたい」というお客様が増えてきたことがあり「地爪育成」のための「メディカルネイルプランナー」という資格を取りました。
深爪や爪が弱くなってしまうなど、トラブルの原因をカウンセリングし、サロンでできる部分をまず改善して、ホームケアの方法をお伝えします。知らない方が意外と多いのですが、爪も保湿することがとっても大事。来店時にもう一度ケアをして、ジェルを塗ってという過程を繰り返し、地爪が育つようにケアをしていきます。
「ネイルを繰り返しているからボロボロになるのは仕方ない」と思われる方も多いですが、「ネイルすることによってきれいになる」ことには理論があります。その知識と技術を学んできたので、お客様に情報を提供できたらいいなと思います。

藤本あやさん

「また行きたいな」の心配り。

サロコレ編集部:接客で心がけていることはありますか?

藤本あや:うちのサロンは、自宅のような雰囲気があるので「おじゃましまーす」と来てくださる方が多くて。ネイルの施術はデザインにもよりますが、平均的に2時間くらいで、その間はお話していることが多いです。
人によっては「サロンという場所は会話しなきゃいけないから苦手」という方もいらっしゃると思います。お客様がお話好きか、そうではないかを見極めて、踏み込みすぎない距離感を心がけることで、「また行きたいな」と思っていただけるような、居心地のよい場所になれるといいなと私は思います。踏み込んだ質問はデリケートかなと思うので、「私はこんな人です」って、まずは自分のことを先にお伝えしています。
「サロン」って「少し気合いを入れて行かなければ!」と自分が思っちゃうところがあるんです。力が入りすぎると、逆にめんどくさくなっちゃうこともあって…なので、「気楽に気軽に話しに行く」ような場所でありたいですし、家事や子育てでしんどいなっていう時に、リフレッシュできる時間になれたら嬉しいです。
私はネイルのお仕事がただ単純に好きで、好きなことを仕事にしているんです。なので、私もお客様もお互いに楽しい時間であればいいなと思います。

サロコレ編集部:凝ったデザインをお願いする時に「めんどくさい」が顔に出ているネイリストさんを見たことがあって「時間をかけさせて申し訳ないな」と思ったことがあるんです…

藤本あや:細かいデザインや凝ったデザイン、私はとっても楽しいです!お客様に申し訳なく思わせてしまうのは、ちょっと違うのかなと思います。ただ予約をこなすだけのネイリストではないので、どんなデザインでも楽しんでやります。だけど、5-6時間かかりそうなデザインの時は「大変ですけどがんばります♡」って正直に言っちゃうかも(笑)。お客様も、その時間を使ってくださるわけですからね。

藤本あやさん

サロコレ編集部:ありがたいお言葉です。ちなみに、得意なデザインなどはありますか?

藤本あや:以前チェーン店に勤めていたこともあって、キャラクター・お花・ニュアンス系など、たいていのものはこなしてきました。なので、オーダーいただけたら割となんでもやります!個人的にはニュアンス系のデザインが好きですね。苦手だなと思うデザインもありますが、それは練習をすることでクリアしていますね。
また、ネイルって新しいデザイン、トレンドがどんどん変わるので、時代遅れにならないように常に勉強し続けています。SNSなどを見ていて「最近このデザインめっちゃ見ているな」と思ったら、自分の手にやってみて、研究しています。

自己満足でHAPPY♡

サロコレ編集部:藤本さんにとって「美容」ってどんなものですか?

藤本あや:極端な表現になってしまいますが、美容って「自己満足」なのかなって。
例えば、自分がコンプレックスに思っていることや、メイクでうまくいかなかったことがあって「今日はダメな日だ…」ってなる時ありませんか?周りの人は誰も自分のことを気にしていないのに、自分の思い込みで落ち込んでしまうんですよね。
「自分さえ良ければいい」という意味合いではなくて「自分が納得できる」前向きな自己満足が大切なのかなと感じます。服もメイクもネイルも、周りの人に褒められることも嬉しいですが、まずは自分が納得できて満足することで、「今日もがんばろう!」ってHAPPYな気分になれると思います。

専門家プロフィール

NailSalon Libra
藤本 あや Aya Fujimoto

ネイル検定★ネイルサロン衛生管理所持
メディカルネイルプランナー 取得